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採用面接の質問例一覧|人材を見抜く質問と聞いてはいけないNG質問、面接官のコツ

公開日 2025年3月18日 最終更新 2026年10月9日 監修 内藤 貴皓(RECRUIT BOOSTER株式会社 代表取締役・『採用大全』著者)

採用面接の質問例一覧|人材を見抜く質問と聞いてはいけないNG質問、面接官のコツ

採用面接の質問は、思いつくまま聞くと、面接官ごとに聞く内容も評価の付け方もばらばらになります。その結果、同じ応募者に「人柄が良い」「スキルが足りない」と正反対の評価が付き、誰を採用すべきかを決められなくなります。

この記事では、面接の前に決めておくことと、目的別・応募者の状況別の質問例、聞いてはいけないNG質問、オンライン面接の注意点をまとめました。面接官を初めて任された方や、面接の質問を社内でそろえたい経営者・人事の方に向けて書いています。

採用面接の目的

採用面接の目的は、応募者が自社で活躍できるかを見極めることと、応募者に自社を選んでもらうことの2つです。

書類だけでは分からない仕事の進め方や考え方を、質問への答えから確かめるのが1つ目の目的です。一方で、応募者も面接を通して会社を見ているので、面接官の態度や質問の仕方がそのまま会社の印象になり、内定を出しても辞退される原因になります。

監修者の著書『採用大全』では、面接60分のうち会社の説明に40分を使い、応募者への質問が10分しかなかった営業会社の例を紹介しています。この会社では、応募者から「働くイメージが全く湧かない」と言われていました。

質問を考える前に決めておく3つのこと

監修者の内藤は、ベンチャーやスタートアップを中心に30社以上の採用を支援してきました。面接の質を上げるには、質問を集める前に、次の3つを決めておくことが欠かせないと考えています。

1. 何のために採用するのかを具体的に決める

「いい人を採用する」では、面接で何を確かめればよいかが決まりません。「3年以内にマネージャーになれる営業を採用する」のように、採用した人に何を任せたいのかまで決めておくと、確かめるべき経験や考え方がはっきりするはずです。

2. 評価する項目を行動で書く

「コミュニケーション能力が高い」のような言葉は、面接官ごとに受け取り方が違うので、「技術の話を、技術に詳しくないお客様に分かるように説明できる」のように、何ができれば合格なのかを行動で書いておくと、面接官どうしで評価がそろいます。

3. 評価項目ごとに質問を用意し、全員に同じ質問をする

評価項目ごとに質問を決めておき、全ての応募者に同じ質問をする進め方を「構造化面接」と呼びます。同じ質問への答えを比べられるので、面接官の印象ではなく答えの中身で比べられるようになるのが利点です。

『採用大全』では、現場と3回話し合って評価項目と配点を決め、項目ごとに3〜5個の質問を用意したメディア企業の例を紹介しています。この会社では、採用した人が期待どおりに活躍する割合が60%から85%に上がりました。

60分の面接の時間配分の例

60分の面接の時間配分は、『採用大全』で次の例を紹介しました。

内容

時間

アイスブレイク

5分

これまでの経験とスキルの確認

20分

過去の行動を詳しく聞く質問(STAR)

20分

仕事への考え方や価値観の確認

10分

応募者からの質問と会社の説明

5分

会社の説明に時間がかかる場合は、説明の動画や資料を面接の前に送っておくと、面接の時間を応募者への質問に使えます。

人材を見抜く質問例(目的別)

ここからは、目的ごとの質問例を紹介します。全てを聞く必要はないので、自社で決めた評価項目に合うものを選んで使ってください。

アイスブレイクの質問

面接の最初の数分は、応募者が話しやすい雰囲気をつくるための時間です。選考に関係のない、はい・いいえで答えられる軽い質問から始めます。

  • 「本日の場所はすぐに分かりましたか?」

  • 「オンラインの面接は、これまでにも受けたことがありますか?」

  • 「音声は聞こえにくくないでしょうか?」

出身地や家族、休日の過ごし方など、私生活に踏み込む話題はアイスブレイクでも避けてください。

これまでの経験と成果を確かめる質問

職務経歴書に書かれていることを、具体的な数字と役割まで確かめる質問です。

  • 「前職で担当されていた業務を、1日の流れで教えてください」

  • 「これまでで一番大きな成果を出した仕事と、そのときのご自身の役割を教えてください」

  • 「その成果は、チームの中で何人で出したものですか?」

  • 「仕事でミスをしたとき、どのように対応しましたか?」

「〇〇の経験は何年ありますか?」のように、はい・いいえや数字で答えられる質問も組み合わせると、経験の量を正確に確かめるのに役立ちます。

過去の行動を詳しく聞く質問(STAR)

人がこれから取る行動は、過去に似た場面で取った行動から予測しやすいので、「もし〜ならどうしますか?」という仮定の質問よりも、「過去に〜な場面でどう行動しましたか?」と実際の行動を聞きます。

詳しく聞くときは、次の4つの順番で聞くと、答えが具体的になるはずです。

  1. Situation(状況):「それはどのような状況でしたか?」

  2. Task(課題):「そのとき、あなたに求められていたことは何でしたか?」

  3. Action(行動):「実際に、あなたは何をしましたか?」

  4. Result(結果):「その結果、どうなりましたか?」

たとえば応募者が「問題を解決するのが得意です」と答えた場合は、「直近で解決した一番難しい問題は何でしたか?」と聞き、上の4つの順番で詳しく聞いてください。「私は」ではなく「チームで」とばかり答える場合は、「その中で、あなたが担当したことは何ですか?」と聞き直すと、本人の行動が分かります。

志望の度合いと自社への理解を確かめる質問

応募者がなぜ自社を選んだのか、入社後に何をしたいのかを確かめる質問です。

  • 「同じ業界の会社の中で、当社を選んだ理由を教えてください」

  • 「入社したら、最初の1年で何をしたいと考えていますか?」

  • 「当社のサービスを使ってみて、どう感じましたか?」

ほかの会社にも当てはまる答えだったときは、「当社でなければできないことは何だと思いますか?」と続けて聞けば、自社への理解の深さが分かるはずです。

チームでの働き方を確かめる質問

仕事の多くはチームで進めるため、周りとどのように仕事を進めてきたかを確かめます。

  • 「チームで成果を出した経験と、その中でのあなたの役割を教えてください」

  • 「メンバーと意見が分かれたとき、どのように進めましたか?」

  • 「前職の上司からは、どのような評価を受けていましたか?」

仕事への考え方と、変化への対応を確かめる質問

  • 「仕事で大切にしていることは何ですか?」

  • 「新しい仕事を覚えるとき、どのように進めていますか?」

  • 「この1年で身につけたことはありますか?」

答えに対して「なぜそう考えるようになったのですか?」と理由を聞くと、自社の働き方と合うかどうかを判断しやすくなります。

マネジメントの経験を確かめる質問

管理職やリーダーの候補を採用する場合に使う質問です。

  • 「何人のチームを、どのくらいの期間まとめていましたか?」

  • 「目標に届かないメンバーがいたとき、何をしましたか?」

  • 「メンバーを育てるときに気をつけていることは何ですか?」

マネジメントの経験が浅い応募者には、「どのような上司のもとで一番成果を出せましたか?」と逆の立場から聞くと、本人が力を出しやすい環境が分かります。

転職の理由を確かめる質問

中途採用では、前の会社を辞めた理由が自社でも起きないかを確かめます。

  • 「転職を考えたきっかけを教えてください」

  • 「次の職場で、前職と変えたいことは何ですか?」

  • 「次の職場に求める条件を、優先する順番に教えてください」

前職への不満だけが続く場合は、「では、当社で何を実現したいですか?」と聞き、これからやりたいことを話せるかを確かめてください。

応募者の状況別の質問例

新卒採用の場合

社会人の経験がないため、学生時代の経験から仕事の進め方を確かめます。

  • 「学生時代に力を入れたことと、その中で工夫したことを教えてください」

  • 「うまくいかなかった経験と、そのときにしたことを教えてください」

  • 「ゼミや研究で、自分で決めて進めたことはありますか?」

中途採用の場合

  • 「前職で担当していた業務と、出した成果を教えてください」

  • 「これまでの転職の理由を、それぞれ教えてください」

  • 「当社の仕事の中で、これまでの経験を生かせると思うことは何ですか?」

未経験の職種・業界に転職する方の場合

  • 「この仕事を選んだきっかけを教えてください」

  • 「転職に向けて、すでに始めている準備や勉強はありますか?」

  • 「前職の経験の中で、この仕事にも生かせると思うことは何ですか?」

未経験の方には、なぜこの仕事なのかと、入社までにどのような準備をしているかを聞くと、入社後のギャップで辞めてしまうかどうかを判断しやすくなります。

職歴に空白の期間がある方の場合

  • 「差し支えない範囲で、お仕事を離れていた期間のことを教えてください」

  • 「今、もう一度働こうと思ったきっかけを教えてください」

  • 「働くうえで、会社に配慮してほしいことはありますか?」

空白の期間には病気や介護などの事情が含まれることもあるため、応募者が話したくない様子ならそれ以上は聞かず、これからの働き方の質問に進んでください。

採用面接で聞いてはいけないNG質問

厚生労働省は「公正な採用選考の基本」の中で、応募者の適性や能力と関係のない事柄を面接で聞かないよう求めています。主な例は次のとおりです。

聞いてはいけない事柄

質問の例

本籍・出生地

「ご出身はどちらですか?」

家族のこと

「ご両親のお仕事は何ですか?」

住宅の状況

「お住まいは持ち家ですか?」

生活環境・家庭環境

「ご家庭はどのような環境でしたか?」

宗教

「信仰している宗教はありますか?」

支持する政党

「どの政党を支持していますか?」

人生観・生活信条

「座右の銘は何ですか?」

尊敬する人物

「尊敬する人物は誰ですか?」

思想

「今の社会問題についてどう考えますか?」

労働組合・学生運動などの社会運動

「労働組合に入っていましたか?」

購読している新聞・雑誌・愛読書

「普段どの新聞を読んでいますか?」

これらは、応募者に答えてもらった時点で、その答えで合否を決めたと受け取られるおそれがあります。アイスブレイクのつもりの雑談でも、出身地や家族の話題は避けてください。

性別に関わる質問

男女雇用機会均等法は、募集と採用で性別によって扱いを変えることを禁じています。女性にだけ「結婚や出産の予定はありますか?」と聞く、男性にだけ「転勤はできますか?」と聞くなど、性別によって質問を変えないでください。

年齢に関わる質問

労働施策総合推進法は、募集と採用で原則として年齢を制限することを禁じています。年齢を理由に合否を決めたと受け取られないよう、年齢ではなく、必要な経験の年数やスキルを質問で確かめてください。

健康状態に関わる質問

病歴や通院の有無、メンタルの不調など、仕事に必要のない健康の情報は、面接で聞かないのが原則です。仕事の内容に必要な場合は、「この仕事では高い場所での作業がありますが、問題はありませんか?」のように、仕事の内容を伝えたうえで、その業務ができるかだけを確かめてください。

面接官が身につけておきたい質問のコツ

オープンな質問と、はい・いいえで答える質問を使い分ける

「Pythonは使えますか?」のように、はい・いいえで答える質問は事実の確認に向いている一方で、「Pythonを使った開発の経験について教えてください」のように自由に答えてもらう質問のほうが、多くのことが分かります。最初は答えやすい質問から入り、中盤からは自由に答えてもらう質問で詳しく聞いてください。

1つの答えを詳しく聞く

次々に新しい質問をするより、1つの答えに「具体的には?」「なぜそうしたのですか?」と続けて聞くほうが、応募者の考え方が分かります。

応募者が話す時間を長くする

面接官が話している時間が長いと、応募者を評価する材料が集まりません。『採用大全』では、面接60分のうち45分を自分が話していた営業部長の会社で、入社1年以内に辞める人が5割を超えていた例を紹介しています。応募者が話す時間は面接の7割以上を目安にしてください。

評価は面接が終わったらすぐに書く

時間がたつと、印象の強かった場面だけが記憶に残ります。面接の直後に、評価項目ごとに点数と、その点数を付けた理由になる応募者の答えを書いておいてください。

オンライン面接で面接官が気をつけること

オンライン面接では、対面よりも表情や反応が伝わりにくくなります。次の点に気をつけてください。

  • 面接の前に、カメラ・マイク・通信の状態を確かめる

  • 背景に社内の資料や他の社員が映らない場所から参加する

  • カメラを目の高さに置き、話すときはカメラを見る

  • うなずきや相づちを対面より大きめにする

  • メモを取るときは「メモを取りながら伺います」と一言伝える

  • 接続が切れたときの連絡先(電話番号など)を事前に伝えておく

よくある質問

面接では何個くらい質問すればよいですか?

60分の面接なら、詳しく聞く質問を3〜4個と、確認の質問を数個用意しておけば足ります。質問の数を増やすより、1つの答えを詳しく聞くほうが、応募者のことがよく分かります。

面接官が複数いる場合はどうすればよいですか?

面接の前に、それぞれの面接官が確かめる評価項目を分けておいてください。同じ質問を何度もすることがなくなり、応募者の負担も減ります。

面接のあとに聞き忘れたことがあった場合は?

メールで質問を送るのではなく、次の選考の場で聞くか、電話で確認してください。応募者によって確認の仕方が変わると、公平に比べられなくなります。

まとめ

採用面接の質問は、何のために採用するのかと評価する項目を先に決め、評価項目ごとに用意した質問を全ての応募者に聞くことで、面接官どうしの評価がそろいます。過去の行動を詳しく聞く質問で応募者の仕事の進め方を確かめ、NG質問は面接官の全員で事前に確認しておいてください。

面接の質問や評価の基準づくり、面接官の研修で迷っている場合は、RECRUIT BOOSTERの無料相談でもご相談を受けています。

内藤 貴皓

この記事の監修者

内藤 貴皓

RECRUIT BOOSTER株式会社 代表取締役。出版社の人事、株式会社FiNC Technologiesの人事戦略部(エンジニア・デザイナーの中途採用、評価制度の設計)を経て、2021年に独立。ベンチャー・スタートアップを中心に30社以上の採用を支援。著書『採用大全』(総合法令出版)。

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